<2か月合格>元学校事務職員が教える採用試験の受かり方

公立学校事務職員の採用試験対策について元学校事務が教えます。

学校事務職員の面接は、ミスったらアウト

 学校事務職員採用試験の面接は、はっきり言って筆記試験のサブ的な扱いでしかありません。たいていは平易な質問しか飛んでこないため、気張らずにも答えることは可能でしょう。

 ただし、逆に言えば返答に詰まってしまえば一発アウトになる可能性が高いとも言えます。ライバルたちがすらすら答える中、上手く答えられなかった受験生は容赦なく切り捨てられるため、対策しないわけにはいかないでしょう。

 

 本記事では、私が採用試験で実際に聞かれた質問を公開すると共に、問われる可能性が高い学校事務独自の質問についてもまとめます。ここにある知識を入れておくだけでもある程度対応できると思いますが、本番で緊張して頭が真っ白にならないためにも、一度は予備校の模擬面接を受けておくことを推奨します。

 学校事務職員の場合、たいてい面接は1度だけです。たった1回の面接で人生が決まるのですから、対策しすぎて困るということはないはずです。

 

私が実際にされた質問

学校事務の業務内容を知っていますか?【一発アウト問題】

 【私の解答】

1.庶務的業務:服務(出金簿、年休・特休管理)、給与、旅費、文書受理など

2.企画的業務:物品購入・管理、業者との契約、校納金の集金など

3.学事的業務:就学援助制度、学籍関係(指導要録)など

 

 ここまで列挙する必要はないと思いますが、業務内容を調べているかどうかが顕著に出る質問です。こんなので詰まったら間違いなく一発アウトです。

 

 

校内で1人~2人の少数職種だが、どういう点に気を付ければ良いか

【私の解答】

 管理職や教員、養護教諭栄養教諭など他の職種との連携をはかる。特に学校という場において中心となるのは子どもであり教員であるため、事務仕事にこだわらず教員の働きやすい職場作りを目指すことが大切。

 

 現在であれば「チーム学校」というワードを使った方が点数が高くなると思います。「チーム学校」は学校事務職員にとって重要ワードだからです。このワードを使うだけで学校事務について調べていることをアピールすることが可能です。

 要するに、他の業種と協力することを述べればOKの質問です。

 

 

なぜ教員でなく学校事務を選ぶのか

【私の解答】

 前職が事務職員だったため、経験を活かせると思ったため。

 

 これは参考にならないでしょうね。私はもともと別の自治体の事務職員だったので、こういう解答になりました。

 

 

本県の小中学校が直面している課題を1つ挙げ、解決にあたって貴方の考えを述べよ【一発アウト問題】

【私の解答】

 給食費未納問題。

給食費の公会計化を市町村単位で進めることで自治体による直接集金を可能にすること。

②学校単位で督促ルールを定め、全職員が一丸となって集金業務に当たること。

③公費で負担できる部分はできるだけ公費負担とし、保護者負担を低減できるよう学校単位で遠足の行先、教材の内容等を吟味すること。

 このような対策を取ることで、未納の削減に尽力したい。

 

 これはどこの都道府県でも使える解答だと思います。学校の問題として他に考えられるのは「いじめ」とか「不登校」とかでしょうが、事務職員の立場から直接的に解決する方法を述べるのは容易ではありません。挙げるなら事務的な内容にしておくのが無難です。

 

 私が質問された内容は確かこの4つだけでした。ご参考まで。

 

 

その他、対学校事務職員で考えられる質問

学校事務職員の業務内容が「従事する」から「司る」に変わったが、このことについての貴方の考え方は?【一発アウト問題】

【解答例】

 事務業務にこだわるのではなく「チーム学校」の一員として、他職と連携し学校運営のトータルマネジメントを担っていきたい。

 

 平成29年3月に学校教育法の一部改正により事務職員の職務規定が見直されました。(「事務に従事する」→. 「事務をつかさどる」)。これにより、学校事務職員は事務だけをやっていれば良い存在ではなくなっています。

 さすがにこの程度の知識がない受験生を面接官が通すとは考えられません。落としたら即死の質問と言えるでしょう。

 

 

学校での働き方改革として、事務職員に何ができるか?

【解答例】

①職員の意識改革(勤務時間管理、提示退校など)

②事務の効率化(校務支援システム導入、公会計化、共同実施など)

③職員の負担軽減(チーム学校、外部スタッフ導入など)

 

 最近の流行りは面接にも出てくる可能性があります。「中央教育審議会」関連の答申などには必ず目を通しておきましょう。

 その場でも解答自体は出せる質問ですが、相手が本当に求めているのは国が挙げている課題を知っているかどうかです。

 

 

模擬面接は絶対に必要 

 筆記試験に受かるための方法は問題集を繰り返し解くことです。それと同様に、面接試験に受かるための方法が繰り返し面接を受けることなのは当然です。

 

模擬面接を受ける→試験官役の方からいただいた指摘を素直に聞く→自分の頭でどうすればより良くなるかを考える(本など理論的なものも学んでみる)→再度模擬面接を受ける

 

 このプロセスを繰り返す中で、話す内容が確実にブラッシュアップされていきます。

 本記事では学校事務職員専用の質問を挙げてみましたが、当然実際の面接ではそれ以外の質問だって飛んできます。志望動機とか貴方の長所とかは答えられなければ一発アウト当たり前ですよね。

 

 面接は、慣れることで自信がついてきます。話す中身も重要ですが、面接についてはそれ以上に自信が重要です。自信を持って堂々としているだけで、第一印象を含めた全体の印象が間違いなく良くなります

 

 しかし、自信というものは何度も面接を繰り返すことでしか付きません。

  大げさではなく面接対策本を読むことの100倍、模擬面接の方が重要ですし効果的です。

→学ぶなら、まずやってみてから学ぶというスタンスを忘れないようにしましょう!

 

私も合格前にはここで模擬面接を受けています。模擬面接を受けるメリットはとんでもなく大きいのです。

 

 

 

↓それでも面接対策本を読みたいならおススメはこれです。面接官の立場から書いているので、何に気を付ければ良いのかが非常にわかりやすい。

ちなみに、私もこの本を愛用していました


◆◆現職人事が書いた「面接試験・官庁訪問」の本 公務員試験 2018年度版 / 大賀英徳/著 / 実務教育出版