さて、「1.敵を知ること」の続きです。
例として大阪府における平成28年度小中学校公立学校事務職員採用試験のデータを見てみましょう。
採用予定者数 28名
志願者数 1,334名
第1次選考受験者数 605名
第1次選考合格者数 151名
第2次選考受験者数 109名
第2次選考合格者数 30名
⇒これを見ると、受験倍率は一見、1,334/30=44倍に見えます。
・・・が、これはあくまで見かけの倍率。志願者数が1,334人なのに対し、実際の「第1次選考受験者数」はというと、なんと半分以下の605名となっていることがわかるでしょう。これは、とりあえず出願だけしておいたものの、当日面倒になったり他の試験に合格したりして、実際は受験しなかった受験生が相当多数いるためです。
そして大切なこと。このギャップはこの回だけの特殊な事例ではありませんし、また、大阪府だけに限ったことでもないのです。そうではなく、「公立学校事務職員」という試験自体がこういう性格を持っているのです。
というのも「学校事務職員」というのは、公務員試験の受験生の中でも「すべり止め扱い」にされる場合が多いため(^_^;) 地方公務員になりたい受験生はたいてい、市役所や自治体で働きたいと考えて受験を行います。しかしひとつも内定が出ないと不安なので、最後の手段として「一応」、学校事務職員も出願する、というからくりです。そして運良く学校事務職員になれたとしても、そういう人たちは学校事務を腰掛け仕事として、働きながら勉強し、翌年以降、あわよくば第一志望に出願しなおすわけですね。私自身、学校事務職員に採用後、3年以内に他の公務員に鞍替えした人物を5人以上見てきました。
つまり、最初から学校事務職員になろうとしている人極めて少ないということ。
・・・これ、狙い目だと思いませんか?(*゚▽゚*) だって、学校事務職員の試験対策ができている受験生、めちゃくちゃ少ないんですもん。
上の表から計算すれば、実質倍率は605/30=20倍。しかし、全員がきっちり対策しているとは思えないので、真の倍率はずっと下がると考えられます。相手になる人間は少ない、という意味ですね。
倍率は見掛け倒し。とにかく一次試験で8割5分の得点を目指すこと。これさえ実現できれば まず通る。当時の私はそう判断して、次の作戦にかかりました。そう、まだまだ分析できる敵の情報はありますよね。